「伝説巨神イデオン」は、1980年5月8日~1981年1月30日までに全39話放送されました。
TV視聴率は低迷し、全然43話の放送予定でしたが39話で打ち切られてしまいます。
TVシリーズで想定と異なる形で打ち切られてしまいますが、制作スタッフは作品の結末を何らかの形で発表する事を望みました。
それとファンの後押しもあったようです。
こうして伝説巨神イデオンは1982年7月10日に「THE IDEON接触篇」・「THE IDEON発動篇」の2部作が劇場公開されました。
制作スタッフとファンの思いから劇場公開されますが、余り良い感想が得られなかったようです。
「映画の最後意味不明?」
映画のラストはどうなったのでしょうか?
また、「宇宙消滅」・「頭吹き飛ぶ」などのキーワードがSNS上でありました。
いったい、イデオンとはどの様なストーリーなのでしょうか?
映画「イデオン」を検証します。
Contents
イデオンストーリーを検証
この作品は、宇宙に進出した2つの種族が不幸な遭遇をしてしまいました。
無限のエネルギー「イデ」を巡って誤解を重ねて泥沼の戦いを続ける物語です。
精神医学的な理論とバイオレンスな感性を融合した作品ではないでしょうか?
イデオン異星人との悲しい戦い
西暦2300年、地球人類が宇宙へ移民を開始して50年が経過した遠い未来の話です。
地球人は2年前から移民を行っていたアンドロメダ星雲の植民星A-7・ソロ星で、異星人文明の遺跡を発掘。
地球人類が宇宙に進出して出会った6度目の異星人であることから、「第6文明人」と呼称されました。
同じ頃、地球から遠く離れた星に住む異星人バッフ・クランは、伝説の無限エネルギー「イデ」を探し求め、ソロ星(彼らの呼び方は「ロゴ・ダウ」)を訪れました。
そこで、地球人とバッフ・クランは接触します。
さらに、無思慮な行動で本隊より離れたバッフ・クラン宇宙軍総司令の娘カララ・アジバを捜索に出た下級兵士の発砲と、両者の疑心暗鬼により武力衝突へと発展。
主人公ユウキ・コスモは第6文明人の遺跡に乗り込むと、遺跡は合体し巨大人型メカ「イデオン」となった。
主人公ユウキ・コスモらは戦いを終結するべく「戦意はない」ことを示すために白旗を上げます。
しかし、バッフ・クラン社会では「お前らを地上から抹殺する」という逆の意味だったため、事態はさらに悪化する事になってしまいます。
地球人たちはイデオンで応戦しつつ、同じく発掘された宇宙船ソロ・シップに乗り込み異星人カララと共に宇宙へ逃れます。
ですが、その遺跡にこそバッフ・クランの探し求める無限力「イデ」が秘められていました。
事態は局地紛争から星間戦争、そして最終的には人類対バッフ・クランの全面戦争へと突入します。
安住の地を求めソロ・シップは地球人側の移民星に逃げ込むが、無限エネルギー「イデ」を求めるバッフ・クラン側は執拗(しつよう)な追跡の手を休めません。
劇中さまざまな人間模様が繰り広げられ、ソロ・シップは艦内に不和を抱えたまま宇宙を逃走し続けるが、次第に「イデ」の目覚めにより宇宙規模の異変が起こります。
最後は「イデ」が発動し、人類とバッフ・クランの双方が滅亡する結果となりました。
TV版と劇場版の違い何?
TV版伝説巨神イデオンは全43話で放送される予定でしたが、視聴率低迷のため39話で打ち切られてしまいました。
残り4話ぐらい何とかできなかったのかと思いますよね。
TV版最終回39話で、ついに「イデ」の力が目覚めました。
カララとソロシップのメカニックであるイラ・ジョリバがイデの力により、バッフ・クランの巨大戦艦にテレポートさせられてしまいます。
そこでカララの父、バッフ・クラン宇宙軍ドバ・アジバ総司令と対面しました。
カララから妊娠の事実を知らされたドバ総司令は激昂。
カララの危機を察知したジョーダン・ベスはソロシップを巨大戦艦に特攻させました。
激闘の末、カララとジョリバはイデオンによって救出されましたが、ドバが追撃の指令を出した瞬間、ついに「イデ」が発動します。
宇宙は光に包まれ、地球の人々もバッフ・クランの人々もひとり残らず滅亡して終わりました。
TV版「伝説巨神イデオン」は唐突な終わりを迎えます。
TVシリーズでは、想定と異なる形で打ち切られてしまいますが、制作スタッフは作品の結末を何らかの形で発表する事を望みました。
こうして劇場版IDEONの「接触篇」・「発動篇」の2部作が公開されます。
「接触篇」の方がTV版の総集編で、「発動篇」は打ち切りになってしなった未公開の4話を公開するような形で完成されました。
イデオン問題シーンを検証
イデオンは劇場版として結末を迎えることが出来ました。
しかし、イデオンはかなり難しいストーリーのようです。
「意味不明」・「宇宙消滅」・「頭吹き飛ぶ」などの恐ろしいキーワードがSNS上で確認出来ました。
一体、劇中どの様な事が起きていたのでしょうか?
イデオントラウマなシーン検証
「IDEON発動篇」では首が飛ぶトラウマ的シーンがありました。
まだ他にもトラウマ的シーンがありましたので検証してみました。
- 「IDEON発動篇」の冒頭で、ソロ・シップが逃げ込んだキャラル星に住むコスモのガールフレンドのキッチ・キッチン。ソロ・シップを追ってきたバッフ・クランの爆撃に巻き込まれてしまいます。コスモのヘルメットに吹き飛ばされたキッチンの生首が移りこむ。
- ソロ・シップ内でバッフ・クランとの白兵戦を繰り広げられる。ソロ星の移民の子供ノグバ・アーシュラも戦闘に巻き込まれ、敵兵氏の吹き飛んだ上半身に気を取られ、直後に頭を吹き飛ばされて死亡。
- バッフ・クランのカララ・アジバはソロ・シップのリーダー、ジョーダン・ベスとひかれあい妊娠をします。ソロ・シップ内の白兵戦で侵入してきたカララの姉ハルル・アジバが顔に銃弾を次々と打ち込み死亡。
- イデオンのパイロットの1人でヒロインのイムホフ・カーシャは最終決戦にてカララ・アジバと物語の鍵ともいえる乳児のパイパー・ルウの護衛につくが、戦闘の爆発の残骸か榴散弾を浴びてしまい顔が蜂の巣状態になり死亡。
宇宙消滅?イデオン結末を検証
イデオンの物語の中心になっていたカララは地球人のジョーダン・ベスの子供を妊娠しました。
この事は双方が生き残る最後のきっかけになるかと思いました。
しかし、そのことを恥とし激怒したカララの実の父ドバ総司令と姉のハルル・アジバ。
ハルルはソロ・シップに乗り込み、カララを銃殺しました。
悲しみにくれるソロ・シップの乗組員たちですが、カララのお腹の赤ちゃんは生きていることに気がつきます。
これも「イデ」の導きなのでしょうか?
更には、地球とバッフ・クランお互いの星は流星により滅ぼされてしまいました。
戦い続ける双方を「イデ」は滅ぼす選択を始めました。
そして、ソロ・シップとバッフ・クランの戦いは最終局面を迎えようとしています。
イデオンとソロ・シップの前にバッフ・クランの巨大最終兵器「ガンドロワ」が現れました。
すでにソロ・シップの乗組員は、全員息絶えているようです。
ガンドロワの光線はソロ・シップとイデオンそして交戦中の自軍の攻撃隊にも向け発射されました。
イデオンもその力を発動させ、ガンドロワを断ち切ります。
そしてイデオンは破壊され、全ての生命が消滅しました。
戦いの終わった宇宙空間でベスとカララの子供メシアが誕生。
パイパー・ルウと共に、亡くなって魂となった地球人とバッフ・クラン人を導いて行くのでした。
まとめ
イデオン全員死亡、ヒロインの最後そして宇宙消滅?衝撃の結末を検証してみました。
TV版で打ち切られてしまった4話を劇場版IDEON「発動篇」として公開します。
結末は宇宙消滅ではなく、宇宙に新たな生命を宿したという事ではないでしょうか?
最後のシーンは、争いのない宇宙で新しい生命の誕生を現したように思えます。
頭が吹き飛ぶなどの残酷シーンもありました。
本当の戦争に近づけた表現をしたかったのではないでしょうか?
イデオンの恐ろしさは、文化の異なる異星人同士がボタンの掛け違いにより戦争になってしまった様に感じます。
そして、最後は全滅という結末になってしまいました。
当時は、巨大ロボットアニメーションなのに全然意味のわからない作品のように感じたのではないでしょうか?
時がたち、改めてイデオンを見た時、こんなにメッセージ性のある話だと思いませんでした。
今、正にイデオンと同じような物語が世界で始まっているのではないでしょうか?
地球にイデオンと同じような結末が来ない事を望みます。